満月の夜は、なにやらそわそわと、どこかでもぞもぞと、なにかが蠢きあっているような、
ざわついた感じが漂いました。それもすでに過ぎたることの真昼のさなか。
風の勢いに応じて流れゆく雲は、自分がどこに向かってどこに流れ着くとも知らず、
少し早すぎるから速度を遅めようなどと、調整する隙もなく、
風そのものの勢いや流れに身を任せ、どこまでも過ぎていくし、流れに乗っては運ばれていく。
どこかに到着し喜びを噛み締めることもなければ、移動の最中にかたちはどんどん変わり続ける、かなしみもうれしみも、流れ流れ刻々と変化。 続きを読む