月別アーカイブ: 2015年7月

よく歩き、よく生きる

あっという間に7月も残すところ二日となりました。
月日の流れがこれほど早く感じたことは初めてです。
初めてと同時に、今後はますます、こうした回転は早まって感じられるようになるのでしょうか。

年を重ねなければ、気づけないことはこれからまだまだたくさん有りそうです。

IMG_0051

 

今日はよく歩くことと、よく生きることについて。

みなさんは「歩く」時に、なにを考えていますか?
何かを考えながら、音楽を聴きながら、特になにも考えずに、なんとなく…

そこには、単には括れないいくつもの「歩き方」があるということを、ジリジリと暑い灰色の道を、とつとつと歩きながら漠然と考えました。 続きを読む

コツとコツ(責任とか、継続とか。)

責任とか、継続ということが久しく苦手だった。
「だった。」のではなく、今も苦手「だ。」

 

責任とか継続は、続いていくこと、繋げていくこと、積み重ねていくことの重なり合いで成り立っている。
成り立っているというよりむしろ、「継続」していく先に、自然と伴う「責任」があるのかもしれない。 続きを読む

彼女のまなざしが向かう先。

いよいよ今週末(あと2日!)で会期が終了する「ヘレン・シャルフベックー魂のまなざし」展について記しておこうと思う。

テーブルの上には、展覧会で思わず連れ帰った図録。シャルフベックのまなざしが、じーっとじーっと。こちらを見透かして、どこか遠くへと、その思いを投げ打っている。

ほんのわずか、顎先をキュッと尖らせて・・・

IMG_0048

続きを読む

山門をくぐり耳にした「かなしきのうた」

「かなしきのうた」阪村真民

たたけたたけ
思う存分たたけ
おれは黙って
たたかれる
たたかれるだけ
たたかれる

IMG_0047

早朝の山門をくぐり抜け、鎌倉円覚寺の夏期講座で和尚さんから耳にした詩の冒頭。
「かなしき」とは、鍛冶屋の鉄砧(かなしき)・鉄床のことを歌っているそうで、和尚さんはこの詩になぞらえ、「たたかれてたたかれて揺らがないものができる。そしりとほまれの間で揺らぐことがない(精神)が生まれる」と、無関門「離却語言」についてお話をしてくださいました。

今期で80回目の開催となる円覚寺の夏期講座、4 日目に集まった人々はおおよそ千人。
お堂から溢れた人は廊下や下駄箱、縁側や庭先に溢れ返り、みな熱心に姿は見えずともマイク越しに聞こえてくる講師陣のお話しに耳を傾けます。
続きを読む

このカラダやこのカタチ。輪郭はどこにある?

平日毎日かかさず更新していきます!・・・なんて言ってみたものの、早くも挫折ムードが匂い立つ上弦の月(まであと2日)。

ノルマを課すことは時に人をそこから遠くへ退けてしまう。そんな効用を感じたりしています。なんて言い訳を並べつつ、何を書こうかな。。

最近、不思議な縁あって、それこそ” 学びの源泉 “のような場所に日夜入り浸っています。 続きを読む

ことばと白玉と、心地のよい「あお」

沈んだ白玉が浮かび上がるのをすくい上げるように
そこに現れるのは、できたてほやほやの真っ白な「詩」であるような。

浮かんでくるのを心待ちにするのでもなく、
ときおり「ことば」は自らぽこぽこと浮かび上がる。

浮かび上がった「ことば」のひとつひとつを、
丁寧にすくい上げたいという気持ちはゆっくり確実に、育ちつつある。

いつかの「ことば」は
考えて発されるものではなく、あちらからぽこぽこと浮かび上がってくるものだった。

そういうことばは数少なくても、
初めてピアノの鍵盤を指で叩いた子どものように、
変幻自在に躍りだす。

IMG_0046

続きを読む

最近考えていること。

あまり気負いをせずに、自分だけで追求しようとせずに、少しだけ肩の力を抜いた文章。
日々、急勾配するのではなく、その場の空気感、言い換えてみると『エッセイ的な気楽な試み』を意識して、できれば毎日週5日、書いてみる方式に慣れていこうかと検討中。

文章自体、あまり長くならない程度に。せいぜい1200字くらいにまとまるように。そして「自分」の存在を限りなく透明にして。続くかな・どうかな。新しいこころみです。

IMG_0045

 

しばらく前から「 紡ぎ人 (つむぎびと)」というキーワードが頭のなかをねりねりしている。 続きを読む

世界の隅っこでひそやかに。

BLOGOSに宮崎駿監督の会見内容の全文が掲載されていました。
とても貴重なやりとりがされている内容です。

そして監督が、「どんなことでも構いませんので、おっしゃってください。みなさんが疲れ果てるまでやります」と会見の時間をまるごと質疑応答に充てたということの意味深さ。

忘れないように、このブログにも内容を抜粋しつつ書き留めておこうと思います。

続きを読む

女性性バクハツの時代。〜水と月で取り戻す、これからのバランス感覚〜

久しぶりに、女性性について思い込み全開で、書いてみたいと思います。

きっかけは、YUKIの新曲PV。
シシヤマザキさんとのコラボレーション作品『好きってなんだろう・・・涙』のPVがまるっきり、ふんだんに、女性性 ”バクハツ” の内容となっており、嬉々と興奮したことから。

女性性について、実は半年ほど前に一度だけ触れたことがある。
そこでは、コーヒーと本を片手に、「彼女たちは思想を手にしようとしている」という内容で、哲学を求め始めた女性たちは、一体どんな未開の力を秘めていて、これからどうなっていくのか、その成長を見守っていきたいと書いた。(その姿のどこかに、自分自身の願望を重ねていることは承知の介。)その時、ブログの最後で、わたしはこんな風に記している。

「その火種は巨大に成長したり、爆発したりしない。ゆっくりじっくり。奥までじわじわと。食べて生きて産み育てる為の火種。そういう類いであってほしい。」

2014年11月24日 彼女たちは思想を手にしようとしている|紡ぎ、継ぐ

 

そう書いておきながら、今回は「バクハツ」と記すことにした。・・・そう、「爆発」。そこにはとても熱いエネルギーが充満している。まるで各地でふつふつと活発化して、今にも溶け出してしまいそうなマグマのように。

女性性は今年に入り、急速に成長し、解き放れ、止めどなく流れ出しているように感じる。(ずいぶん都合のいい勝手な思い込みの視点かもしれないけれど。)
そんな風にして、近年、周りの女性たちは、それこそ自分の手で、今まで歪み続け、そのまま進んできてしまっていたあらゆる「バランス・調和」を、元に戻そうと動き始めた。(という仮説) 続きを読む

島でうまれ、島でそだち、島を出て、島に帰る。

瀬戸内の小さな島・豊島。

その日は朝からザーザーと、強い雨が打ち付けていた。

IMG_0004

前日に泊まった民宿は、築80年の古民家。古民家と聞くと聞こえはいいけれど、それは掃除や手入れ、あらゆる目線が行き届いて管理されている場合であって、島の古民家はなかなか濃ゆい。

ふだんから鍵をかける習慣はないようで、至る所の窓や網戸の隙間から、多くの蚊や蜘蛛、虫たちの侵入があることはどうしたって仕方がない。人間以上に、人間以外の生き物たちの息遣いがそこかしこから感じられる、豊島は緑深いそうした島だから。 続きを読む

「聴く」ことの力から生じたうねり。

鷲田清一さんの著書、『「聴く」ことの力 ー臨床哲学試論 』を読んだ。

内容についてはこの後、” なが・なが ”と続いていくとして、本書のなかで音楽のように、どこまででも広がっていくようで、ただそこにとどまり続けているだけのようにも感じられる写真家、植田正治さんの重低的な伴奏写真があることの心地よさ。

なくてもいいけど、あったほうがいいものは、本当に多い。

IMG_0043

モノローグの中で鷲田さんは「哲学はこれまでしゃべりすぎてきた……。」と書かれている。そして、「アカデミックな哲学というものに、漠然と感じてきた ” ひっかかり ” である。」と続く。

まことのことばを知るためにこそ、わたしたちは語ること以上に、聴くことを学ばねばならないということだろうか。くりかえして言えば、わたしがここで考えてみたいとおもうのは、この〈聴く〉ということの意味と力についてなのである。

このようにして、〈聴く〉とはどういうことか、「語る」でも「分析」するのではなく、「聴く」ことをするような哲学のあり方について考えてみたいというところを出発点に、じわじわと話は深まっていく。
続きを読む

瀬戸内のきわ、豊島の景色

月曜日、朝から雨が続いています。

最近、和歌のリズムに心をほだされて、あのようにほろほろと心地よいリズムを思いのままに口遊めたら、さぞ気持ちがよいだろうなぁと憧れは募ります。

はるかなる岩のはざまに独り居て人目思はで物思はばや 西行

いにしへをしのぶとなしにふる里の夕べの雨ににほう橘 源実朝

 

とても直感的で、波にゆらめくようなリズム感があって、いつの間にか消えていくなかにある移ろいだったり。
日本人の美的感覚って、常に揺らめく時のなか、付かず離れず、凡ゆるもののあわいに身を委ねて夢現つ、みたいなところにあるのかしらと思えたり。

小豆島に引き続き、豊島の景色。
何もない島だけど、とても好きな島。 

DSCF5972 続きを読む

瀬戸内から見えるもの 〜小豆島〜

先週末、(もう先週末ね…)訪ねた瀬戸内・四国の景色をぽろぽろとお見せしていきます。

瀬戸内はとても気に入ってしまって、きちんと文章にもしてみたいし、もう少しじっくり知ってみたいところ。そんな場所でもありました。

~小豆島での道すがら~

DSCF5780

連なる島々と、ぴょーと白くのびる波。
ゆらゆらぷかぷか、揺られていても飽きることないそんな時間。 続きを読む