小さないのちが芽生えたら

春になって陽射しが賑やかで、
鳥たちのさえずりがどの季節にもまして軽快な今日、このごろ。

陽が沈んだら、まだまだひゅーんと冷え込んで羽織ものには油断がならない。

さてさて、久しぶりの投稿。
何を書くかということは、しばらく前からあたためていて。

この度、わたしの胎内に宿った小さないのちの存在について記してみたいと思う。

変化に気が付いたのは、1月末のこと。
意図してのことでもあったのでほっとした安堵感やら、拍子抜けの気持ちやら、じんわりじんわり、いろんな思いがうずまいていた。

さいしょのさいしょは、2頭身でしっぽが生えた魚のような微細ないきもの。
そこから数週間のあいだに手足が生えて(水かきがある)、脳や脊髄・目や耳の神経も急速に発達し、臓器の分化や顔のパーツも形を整えはじめる。

そうして、もうすぐ4ヶ月。
しっぽはなくなり、頭・足・胴も発達して3頭身に。
まぶたやくちびる、歯のもとになる歯胚もできて、つめも生えはじめているという。
6センチほどになる小さないのちは呼吸もしていて、羊水の中でおしっこをつくる練習なんかもしているのだそう。

一日いちにち、みるみる速度で「人間」としての機能を獲得しているというから、ホントにすごいすごい。

母体の方は、すこぶる食欲旺盛。まるでつわりもない上に、毎年ひどく悩まされる花粉の症状もとっても軽く、心もからだも安定していてありがたいなとお腹を撫でる。

順調にいけば、元号が変わり・消費税も上がっててんやわんやのこの秋にこちらの世界に生まれてきます。(気が早い)

安定期まではまだもう少しのこの時期に記すのはどうだろう?と迷いも持ちつつ。
こうしていのちを宿している”いま”だけの、ほんのり不思議な体感を忘れないように言葉にとどめておこうと思った次第。

まだまだ「母」というには実感があわく、いまはただ、自分とは別物のいのちの所在にワクワクしている。