久々にゆっくり歩いてみたのだった。

ここは風が良い土地だ。

土地にはそれぞれ個性がある。

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ゆっくりゆっくり歩いていると、普段目に入らないものに出会う楽しみがある。

ふらふらと適当に舞っているような一匹の蝶が電線に止まるとは驚きだ!

・・・と思ったら単なるフェイントだったり、

あまり見かけたことのない赤い甲羅の虫を見かけたり。。。。

 

社会の繁栄にも経済の発展にも繋がらないところで、そんなささやかな営みに触れた時、

ゆっくり歩くのはいいなぁと、つくづく思ったりするのだった。

 

風の話に戻ってみよう。

風は目に見えないけれど、通った道は自ずとわかる。

どんな時に強く吹いて、どんな時に静まるか、風のある土地に暮らしていると、少しずつ仲良くなれる。

洗濯物は一回転することは常であるし、強風に耐えながらどうにか持ちこたえていると小一時間ですっかり乾く。

坂と階段が多く、緑が驚く速さで繁栄してしまう理由の一つは、きっと風がいいからだろう。

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少年少女も驚くほど得意げに、すっかり風を乗りこなしたり。

 

夜風は心地よく、風に擦れ合う木々の音は、波の音に似ています。

午後さんぽの音楽のお供は渋くて大人なジャズシンガー,Melody Gardot。

 

それではこの辺で。

中條 美咲