回復

とても長いあいだ、ホームページを放置していた。

2月頃、思い立って下調べもないままにプラグインの更新作業などをしてみたところあろう事か
重大な(?)エラーが発生し、ログインもできなくなりそこからまたしばらくの放置。

もともと機器の取り扱いに不慣れなうえ、取り扱い説明もよく理解しないまま進んでいく性格だ。陥って然るべき落とし穴だった。

ようやく重い腰を上げ、サーバー管理会社に問い合わせをし、こうして無事に再開できた。

なにごとも始める時はエネルギーに満ちているけれど、私は息切れが早いたちのよう。
2014年当時、懸命に立ち上げたサイトをこれからどうしていくのがよいか。

また少しずつ更新もしていけたらと思う。

1歳6ヶ月を過ぎた息子くん。
人が大好きでまったく人見知りをしない。
お兄ちゃんお姉ちゃんの遊びにヒョイっと仲間入りしていて、私はいつも感心してしまう。

その好奇心と無邪気さ、恐れずに飛び込んでいけてしまう精神力はたからもの。

成長とともにきっと性格や行動は変わっていくだろうけど、持って生まれた性質を損なわないようにのびのびいけたらいいよねと。



懐かしさと喜びの自然学と、右の内耳。

” 人は一日一日をどう暮らせばよいか。
 こんなことは普通、放っておいても自ずからよろしきにかなうことで、問うまでもないのですが、いまは普通の時代ではありません。

 実際、この講義の最後に毎年、作文を書いてもらうのですが、それを読んでいますと、みなさん口々に「来る日も来る日も生き甲斐が感じられない」と嘆いているように聞こえます。みなさんにとって、一日一日をどう過ごせばよいかが、深刻な問題になってきている。 ”

時は1971年度。京都産業大学の教養科目として開講された岡潔による講義「日本民族」をもとに編者(森田真生さん)がまとめた『数学する人生』の一章「最終講義 懐かしさと喜びの自然学」は、このように始まる。

この一節に触れて「たしかに、そうかも」と私は思った。

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小さないのちが芽生えたら

春になって陽射しが賑やかで、
鳥たちのさえずりがどの季節にもまして軽快な今日、このごろ。

陽が沈んだら、まだまだひゅーんと冷え込んで羽織ものには油断がならない。

さてさて、久しぶりの投稿。
何を書くかということは、しばらく前からあたためていて。

この度、わたしの胎内に宿った小さないのちの存在について記してみたいと思う。 続きを読む

東欧の森、カラクリ屋敷に迷い込む。

目が覚めそうになって、布団のなかでグズグズしているうちに深い夢に沈み込んでいくことがよく、ある。

時折、自分でも驚いてしまうような、現実とはまったく結びつきもしない唐突で不可思議で、2時間に及ぶ映画を見ているような、よくできた夢を見ることがある。そのような夢たちは、一体どこからやってくるのだろう?

茫然と起き上がり、先ほど沈み込んでいた物語について、とりとめのない回想をめぐらせる。

 

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on this bright Earth I see you / 空間と時間のあらわれる場所

「明るい地上には あなたの姿が見える on this bright Earth I see you」と題された現代美術家・内藤礼さんの展覧会について、ふり返ってみたいと思う。

茨城県の水戸芸術現代美術ギャラリーで10月8日まで開かれていた。

いつか体感してみたいと、以前から関心を寄せていた作家さんでもあったので、私は長年の夢(?)が叶ったような浮き足立つ気持ちで会場を訪ねた。 続きを読む

だれのつくったものでもない自然、とともに

その日、北海道で起きた地震のことを知ったのは、羽田空港へと向かう電車の車内。早朝のことだった。

無意識に開いたスマホの画面に映し出される災害速報に、内心どきりとしたものを感じながらも、空港に到着。新千歳空港行きの飛行機は欠航が相次いでいたけれど、旭川行きは運行している。事態の全貌は見えてこないけれど、同じく北を目指す人たちに促されるように、私たちも搭乗手続きを行なった。 続きを読む

「工芸」という選択

先日、「工芸」に変わる適切な言葉がないかという話題がもちあがった。

どうやら一般的に「工芸」という一語は、手仕事の民芸品だったり、木彫品だったりと、「伝統的」という言葉に引きずられながら、由緒正しき手の仕事として受け止められることが多い様子だった。

現代では一般化している、機械の製造工程を含めた「ものづくり」は、果たして「工芸」の括りからは弾かれてしまうのだろうか。

立ち返って、私も考えてみた。 続きを読む

暮れていく、音を聴く。

日が暮れていく。

リンリンリンリンリンリンリン……

虫の鳴き声がする。スズのような、細かやな音色。

気がつけば夏ももうじき終わろうとしていて、

こうして落ち着いて日暮れを過ごすことをしばらくしていなかったと振り返る。

 

夕暮れ時のしっくり感。

暮れていくのにあわせてほろほろと解けていく感じ、私は好きだ。 続きを読む

からむしと暮らし。

 

先日(8/5 sun)都内にて、古いから美しいのではなく、美しいから古くいられる  暮らしの中に生きる「からむし布」とは?というテーマをもとに、人生初めてのイベント登壇を行いました。

この間、一緒に走り続けている、灯台もと暮らし編集部と昭和村からむし振興室協力のもと、織姫研修生のお二人、哲学者の鞍田崇さん、テキスタイルデザイナーの須藤玲子さんにご登壇いただき、40名ほどのみなさんにお集まりいただき、無事にイベントを終えることができました。 続きを読む

まだまだ道の途中から

ボクが「灯台もと暮らし」を立ち上げた理由 」と、題された(株)Wasei 代表・鳥井弘文さんの講義を聞いていて、ハッとしたことがある。

明治大学での授業を終えて。|隠居系男子

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ブログ「隠居系男子」でもおなじみの彼は、わたしと同学年。昭和の終わりに生まれ、平成とともに成長し、スタジオジブリのあり方をこよなく愛す。

『かぐや姫の物語』は完璧で美しく、虚しくて残酷な映画。|隠居系男子

白でも黒でもなく、あいだの中道。穏やかな佇まいと鋭い洞察力に惹きつけられて、一念発起!鳥井さんを訪ねて行ったのは、2014年1月末のことでした。 続きを読む

とめどもない波のなかで出会い別れてゆらめき生きる。

ツイッターを覗かなかったら、
気がつかないまま何事もなくすぎていったであろう一日のおわりに、
ひとつの死に触れた。

正確にいうと、触れたのではなく「目にした」ことになる。
糸井さんの愛犬、ブイヨン先生が亡くなったのだそう。

【雪と桜とブイヨンと。】糸井重里・今日のダーリン3月22日

そこまでの「ほぼ日」愛好家でも、大の愛犬家でもないわたしが、どうしてこんな風に立ち止まってPCに向かっているのか、不思議な気もする一方で、ふと思ったことがある。 続きを読む

食べものと、環境と、自己治癒力。

気持ちがはやる春。週末、思いつきで那須へ向かった。

天気も薄曇りで、北はまだまだ冬のなごり。
わずかに細雪がちらついていた。

目的は湯治、湯に浸りたかった。
那須には好きな温泉がある。その名も「鹿の湯」。

洗い場もシャンプーもドライヤーもない。
目的はシンプルに。服を脱いで、ただそこに身を浸すだけ。
常連さんも多く通う、生粋の湯治場。 続きを読む