5月18日 浅草、三社祭へ行って参りました。
浅草神社のHPによると、今からおよそ700年前(1312年)。漁師の兄弟の網に仏様の像がかかったことが起源となり、神話に基づき船祭がはじめられたという三社祭。
”MATCHA”という訪日外国人観光客向けのwebマガジンでも紹介されており、事前情報を参考にいざ浅草へ!
浅草。
そこへ降り立つと異様な興奮と賑わいの雰囲気に包み込まれ、日常から非日常へ。一気に気持ちが切り替わる。
笛・太鼓・鉦(かね)からなるお囃子の独特な拍子に合わせ、今にも暴れ出すんじゃないかとドキドキしてしまうような勇ましい風貌でかけ声を出す神輿の担ぎ手たち。
遠くから眺める神輿はほんの少しづつ、行ったり来たり。たいして移動してないようにも感じるけれど、いざ間近に近づいてみるとその迫力に怖じ気づく。
怒号が飛び交う中、数十人の担ぎ手によって担がれた神輿は少しづつ進路を保ちながら、先導される方向へと舵をとる。大勢の人で賑わっているのだけれど、神輿に近づくにつれて緊張感が凄まじい。大げさでなく、かなり真剣。
あの神輿、一体どれほどの重みがあるんだろう?
ひとつの神輿を担ぐのに、大体30人くらいだろうか?もっと大勢いたかもしれない。
長年担ぎ続けた勲章なのだろう。
法被を脱ぎ、上半身をさらしている担ぎ手の肩には、とても大きなこぶがある。
はじめは驚いたけれど、そういう人を何人も見かけ神輿を担いで出来たこぶだと確信した。
家に帰り重さを調べてみて驚いた。一基の重量は1000キロを超える。
大人から子どもまで、怖そうな人も真面目そうな人も。祭りの起源や意味合いを重んじる人、神仏を信じる人、そうでないけど祭り好きな人が一緒くたとなって三社祭へ望んでいる。
一年に一度、この三日間のために過ごしているだろう人たちも、大勢いるのだろう。
血が騒ぐ。あまり普段の生活の中で耳にする言葉ではないけれど、三社祭は ”日本人の血が騒ぐ”。まさにそんな風格を感じさせ多くの人から愛される祭りであることを目の当たりにした。
最後に。
昼食をとったお蕎麦屋さんで、相席になった浅草にお住まいのご夫婦と少し話をしました。
私の地元(長野)のお祭りでは山車がメインで何台も出て、それをみんなで引くかたちです。とお話したら、ご夫婦が「関東は神輿の文化だけど、東日本と西日本で違うかもしれないね。」とおっしゃっていました。
そんな話をしながら、御神輿を”担ぐ”と、山車を”引く”では意味合いも大きく違うのでは?!…と。
県や地域によってお祭りのかたちも全く違うということを改めて感じて、そのあたりを知っていくのもとても面白そうに思いました。ちなみに長野の場合、東とも西ともつかず8つの県と隣り合っているので、入ってきた多くの文化や情報をどんなかたちで自分たちの土地に合わせていったのか…とか。
今になり、ようやく尽きせぬ疑問たち。
そのあたりも含め、日本人とお祭りのルーツ。祀るということ。
もっともっと深めていけたらいいなーと思った次第です。
今週末からは京都へ出かけるので、地域のいろ・かたちを(少しばかり大袈裟に…)全身で感じてこようと思います!
それではこの辺で。
中條 美咲